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高田木材T&K

  • 設立:2009年
  • 従業員:
  • 得意分野:一枚板の原板製造・販売・買取
  • 企業HP:https://takadamokuzai.jimdofree.com/
木材分野でワクワクできる、喜んでもらえる仕事を!

大きな丸太を挽いて美しい目がでたときのわくわく感、それが銘木の魅力

 関ケ原町今須地区、豊かな森林資源に囲まれたこの地域で、高級家具にも使用される一枚板の製造を生業とする髙田木材T&Kさんへ伺いました。

 代表の髙田敏和さんは国内有数の銘木の卸売市場である岐阜銘木協同組合で勤務したのち、2009年に28歳の若さで現在の事業を創業しました。
 銘木とは、木材や板材のうち、稀少な木目模様があるものや、材種自体に希少価値のあるものを指し、主に一枚板として高値で取引される高級材のことを指します。
今須地区は、もともと林業が盛んな土地で、管理が行き届いた今須の杉はゆっくり育ち年輪がきれいで、節も少ないことから「今須杉」というブランド杉として知られています。
 髙田さんの祖父はそんな今須で枝打ちや間伐など「山行き」という山を育てる仕事をされており、髙田さんの父も銘木に携わる仕事をしていたといいます。
 髙田さんも、市場で銘木に携わるうち、銘木の魅力を感じるようになったと言います。
 「祖父や父と同じ仕事はしないと始め決めていたけれど、何かの縁でこの仕事にたどりついたんだよ」「大きな市場で国内でも珍しい木をさわる楽しさ、挽いてみないとわからない大きな丸太から、美しい木目や珍しい木目が出た時のわくわく感に、いつの間にか銘木に魅了されていたね」と髙田さんは語る。

自分がずっと持っていたいと思える製品を、お客様へ

 独立後はテーブルやカウンターなどに最終加工される前の、半製品の一枚板をつくる事業をスタート。市場で買い付けた丸太を、製材所で板材に挽き、乾燥、最後に粗加工を施して一枚板の半製品の状態で再び市場へ卸す仕事を行っています。
 取り扱う樹種は主に国産の「トチ」「ケヤキ」「クス」などのほか、外材である「ウォールナット」など、その他珍しいものがあればどんな樹種も扱います。自社の製品の特長はと尋ねると「自分が良いと思うもの、これならずっと持っていてもいいと自分で思えるものを扱いますね、自分が自信をもって扱ったものは、きっと購入する方にも良いものだと思えるから」と髙田さんは答えます。
 通常は、製品を市場に卸したあと、どなたが購入されたかという情報まではわからないということでしたが、自分が自信をもって送り出した製品が売れていくとき、そして直接完成品である一枚板テーブルを仕上げ収めた個人のお客様に、喜んでもらえたときにはとてもやりがいを感じるそうです。

事業を成長させ、自分が見たことのない世界を見てみたい

 髙田さんに将来どんな企業に成長したいですか?と問いかけると「木材のことなら髙田木材に行けば何とかなると言われるような企業に成長したい、業界内で髙田木材といえば誰でもわかってもらえるようなそんな企業にね」と髙田さん。
この木材業界で仕事をし始めたころはまだ若く、苦い経験もたくさんあったけれど、今では認めてもらえる仕事ができるようになったと言います。そして「せっかくやるなら、今までに見たことのない世界を見てみたい」と力強く語り、今進めている取組について教えてくれました。

2022年木材伐採事業への新事業展開

 髙田木材では、更なる規模拡大のため2022年から新たに取り組んでいることがあります。それは「木材伐採」への新事業展開です。主に伐採するのは、杉・桧など。建材やバイオマス燃料となる木材を伐採し市場へ流通させる事業を、新たな事業部門としてスタートさせました。
 もともと髙田木材では危険木や支障木の伐採を手掛けており、その特殊伐採の経験を活かせるのではと、自社で油圧ショベルやグラップルソー、フォワーダー、集材機などの林業用設備の導入を進め、着実に活動を広げています。

実った山林資源の活用を進め、そして次の世代に新たな資源を残す

 関ケ原の今須という地区は、もともと林業が盛んな土地。山林は代々受け継がれる大切な資源で、手入れが行き届いた杉が多くあります。
 しかし、近年では外国産材が主流になり、国産材の価値が低下すると山の手入れが次第にされなくなり、さらに世代が変わるごとに山林に対する意識が薄れてしまっている側面もあります。加えて林業の担い手も高齢化していることも影響していると言います。
 しかし国内には戦後植林された杉や桧がちょうど今、資源として活用できるタイミングに来ておりその活用が期待されています。

 「山の手入れをしないと地面に光が届かず下草が生えない、下草が生えないと土砂が流れやすくなって、土砂災害の一つの原因にもなっている」「山の木々も農作物と同じで、実ったものは収穫して大いに活用することが大事、そしてまた新たに植林することで、後の世代に豊かな資源を残すことが大切じゃないか」と髙田さんは考えます。
 「今は伐採した後に、無花粉のスギの品種を植林したり、薪などの燃料に利用したりできるナラを植えるケースも増えている、地主さんが後世に何を残したいかをお聞きしながら植林を行っています」と思いを語る。

ワクワクを子供のような無邪気さで共感できる人と一緒に成長したい

 さらなる事業規模の拡大を目指し、髙田さんは今後従業員を採用していきたいと考えています。「経験は問いません、経験よりもこの木に携わるしごとを楽しんでくれるか、珍しい木目がでたあのワクワクを、子供のような無邪気さで僕と共感してくれるかが、大切だと思っています。」「確かに木材伐採は体力もいる仕事だけれど、昔のような山仕事とは違って、今は高性能な林業機械を使うため伐採作業自体は体力がない女性の活躍できる仕事、むしろ重機作業に興味がある人、好きな人にはうってつけの仕事やね」と、自身も重機好きである髙田さんは笑顔でそう答えます。

直接お客様との接点を持って、お客さんの要望にかなう仕事をしていきたい

 今後の仕事について、現在は市場を介した取引が主流である一方で、「今後はもっと直接お客様と接点を持って、お客様の要望にあわせた仕事をしていきたい」と髙田さんは考えています。銘木であれば、社寺仏閣の修繕を担う宮大工さんや、家具製造を行う工房からの直接の依頼にも積極的に応えていきたい。
 また伐採では「家の近くの高い木が倒れるか心配だから伐採してほしい」といった個人のお客様からのご依頼、建設会社様からのご依頼にも積極的に応えていきたいと髙田さんは話します。

企業情報

高田木材T&K
会社名 高田木材T&K
設立 2009年
代表者名 髙田敏和
事業内容 一枚板の原板製造、販売、買取・山、立木からの伐採、搬出、木材生産、販売・木材、原木の買付、販売・立木、山林の買取・山林の伐開、工事伐採等
本社住所 岐阜県不破郡関ケ原町今須448-1
電話番号 080-1622-5992
役員数 2名