株式会社レスト関ケ原
設立:1964年
従業員:70名
得意分野:飲食店、土産物販売、観光施設運営
企業HP:https://sekigahara-gourmetgarden.com/

戦いの歴史を今に伝える 歴史の先生と呼ばれた祖父母が創業
関ケ原ウォーランドとSekigahara花伊吹、そして鉄板ダイニング天満を運営する関ケ原観光の先駆者・株式会社レスト関ケ原へ伺い、取締役営業部長の谷口太泉さんにお話を伺ってきました。
株式会社レスト関ケ原の創業は1964年に遡ります。当時は東京オリンピックが開催され、名神高速道路の関ケ原インターチェンジが開通した高度経済成長期の真っただ中、当時栄えた紡績産業の関連で関ケ原町を訪れる人に向けて、祖父母が小さな旅館業を始めたそうです。
「祖父母はとても歴史に詳しく『歴史の先生』と周りからは呼ばれていたそうです。学校で歴史を学んだわけではないのですが、関ケ原にゆかりのある武将の子孫にコンタクトを取り、また多くの貴重な文献に触れ、独学で関ケ原の歴史を学んだと聞いています。『泰平への道 関ヶ原合戦に学ぶ』という本まで出版するほどなんですよ。」と谷口さんはその著書を見せてくれました。
関ケ原の戦いが中実に再現された関ケ原ウォーランド
谷口玉泉さんは、関ケ原フォーランドの設立メンバーの一人でもありました。関ケ原の観光名所になっている関ケ原ウォーランドは、知る人ぞ知るコンクリート造形作家『浅野祥雲』が手掛けた等身大の武者像が展示されています。約1万坪という広大な敷地内に207体の武者像が、関ケ原合戦当時の布陣を中実に再現して配置され、壮大なスケールに歴史ファンも圧倒されるほど。ボランティアによって丁寧に塗りなおされたカラフルな武者は、ユニークさも兼ね備え、歴史に詳しくない人でも、まるで戦場に立った雰囲気を味わえます。
「祖父は関ケ原合戦の知識をもとに布陣の再現を監修したと聞いています。単に『天下分け目の歴史的なイベント』として捉えられがちな関ケ原の戦いも、多くの人が命を落とすことになった『戦争』であって、その戦争の悲惨さ忘れないようにしなければいけないと、祖父は考えていました。」そう話す谷口さんも、玉泉さんのその願いを後世に伝える役目を担っています。
玉泉さんが始めた、関ケ原の戦いと戦没者を忘れないために行われている『戦没者供養祭』は、2024年の開催で、56回目を迎え関ケ原の戦いに参加した名立たる武将の子孫の皆さんが今もなお参列されているといいます。
ドライブイン、専門店へと 時代のニーズに合わせ変革を遂げる
創業当初の旅館から現在の食事・土産品購入ができるドライブインに変わったのはバブル後期の1992年、現在の代表取締役である谷口一泉さんが、バス旅行の普及という時代の変化に合わせ業態転換を行いました。現在は、ドライブインの流れを引き継ぐSekigahara花伊吹と、近江牛専門店の鉄板ダイニング天満を運営しています。
天満の店内は、赤とゴールドを基調とした内装で高級感あふれる造りとなっており、、広大な窓からは静かな湖畔の風景を望むことができます。
また天満では近江牛を一頭買いしており、希少部位を味わえることでも有名です。そして最大の魅力は、シェフが魅せる『炎の鉄板フォーマンスショー』。鉄板を間に向かい合うシェフのパフォーマンスとおしゃべりは、女性に人気で旅の思い出を演出してくれます。
3代目である谷口さんは、栃木県、那須塩原市でチーズケーキなどの菓子製造と販売、飲食店経営をする会社で経験を積み、2012年に株式会社レスト関ケ原に入社しました。
前職での経験を活かし、谷口さんが手掛けた『伊吹高原チーズケーキ関ヶ原』濃厚なチーズの風味を味わえるしっとりもっちり食感で、ここでしか味わえない商品として土産や贈り物にぴったり。また地産の伊吹百草蜜をふんだんに使用した『はちみつバウムクーヘン』は、はちみつの豊潤な香りとしっとり食感が人気の商品です。
関ケ原に人を呼ぶ 次なる観光コンテンツを生み出したい
現在、関ケ原ウォーランドやSekigahara花伊吹、そして鉄板ダイニング天満には、年間15万人以上の観光客が訪れ、その中心はバス旅行の観光客です。
「現在では、阪急交通社、HIS、クラブツーリズム、名鉄観光をはじめ、約500社の旅行会社と取引があります。関ケ原へ沢山の観光客の皆さんへ来ていただくため様々な旅行商品を企画し旅行会社へ提案することも私の仕事の一つです。」
「皆さんもご存じの伊吹山ドライブウェイの山頂から見る夏の星空イベントも、最初は弊社と伊吹山ドライブウェイ様、旅行会社様の三者が共同で企画したもので、今では多くの観光客で賑わうイベントになっています。その中でも少しでもお客様に星のお話ができるよう、伊吹山ドライブウェイの方々が星のソムリエと呼ばれる星空案内人の資格を取得しました。また当店で食事をされたお客様がバスで伊吹山に向かわれる際に、山頂の天候が悪くても星や夜景を楽しめるようにという思いで、弊社で夜景・星空ガイドブック企画制作してみました。」と夏の伊吹山から見える星や夜景を紹介されたガイドブックを見せていただきました。
その一環として、関ケ原ウォーランド内には、夏の期間に6000個もの風鈴を吊るしたトンネルを歩くことができる「関ケ原風鈴まつり」を開催しています。
「風鈴まつりは2024年で6年目を迎えました。毎年多くのカップルから子供連れ・シニアまで幅広い年代のお客様が訪れるイベントに成長し、インスタ映えするスポットとして話題になっています。さらに2024年からは、伝統工芸である岐阜の和傘に着想を得て和傘物語という昼夜楽しめるライトアップイベントも始めました。」と観光コンテンツ創出に向けたこれまでの取り組みを教えていただきました。
風鈴まつり
和傘物語
現在は多くのバス旅行者で賑わうレスト関ケ原ですが、今後は一般のお客様にも気軽に来店いただき、食べる・遊ぶ・買うを丸一日施設内で楽しめるテーマパークを目指していきたいと谷口さんは話します。
また今後は日本の方だけでなく、インバウンド旅行者の方にも多く訪れていただき、日本の歴史と文化を知っていただきたいとも話します。
一緒に関ケ原を盛り上げてくれるスタッフを募集中!
旅行スタイルが多様化する現代。お客様のニーズに応じて更なる変革を進めようとしている株式会社レスト関ケ原では、現在従業員を募集しています。
「弊社の仕事は鉄板シェフ・レストラン(調理・サービス)・売店販売・フロント受付事務・企画営業・総務経理など、様々な職種で募集をしています。幅広い職種で採用を行っているので、働く方の経験や希望にあった仕事内容で活躍していただけると考えています。」現在は関ケ原ウォーランドを含めたグループ全体で70名のスタッフが活躍しており、東は各務原市から、西は長浜市や米原市から通ってくれているスタッフもいるんですよ、研修などキャリアアップ制度も充実していますし、経験の方でも先輩が丁寧に教えてくれますよ」と話す谷口さん。レスト関ケ原では、レスト関ケ原で働く魅力を伝えようとハローワーク主催のミニ企業説明会も定期的に行っています。
年間15万人以上が訪れる観光施設。旅のお客様へのおもてなしを通じて、あなたも関ケ原を一緒に盛り上げませんか?